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【水道屋歴24年】給水・給湯・排水3種類の工事の中で1番難易度が高いのは?

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水道の困ったを解決するブログ、【スイコマ】を運営している水道屋歴24年のゴウセツです。

自己紹介記事はこちら。

今回の記事は、24年間水道屋として働いている私の主観で。給水、給湯、排水の工事で1番難しい工事は何なのかを解説しています。

実際に水道屋をしていて感じたことを記事にして書いているだけなので、気軽に読んでみてください。

結論からいきます。給水・給湯・排水工事の難易度順位は。

🥇 1位 排水工事

🥈 2位 給水工事

🥉 3位 給湯工事

という順番になります。

1番難易度が高いと思うのは、排水工事です。給水工事が1番と思う方が多かったのではないでしょうか。

目次

排水工事の難しい所

住宅街

今回の記事の前提ですが、木造2階建ての一般的な新築工事の水道設備工事とします。

本業が建築工事に関わる仕事かDIYが得意な人でなければ、水道工事をする機会は無いと思います。想像しにくいと思いますが、水道設備は家屋の床下や外の見えない部分に血管のように入っています。

水道設備の工事をする前は、水道配管が難しくて排水工事の方が簡単だと思っていました。実際に工事してみると排水工事が1番難しいと思います。

勾配をとるのが難しい

排水工事が難しい1番の理由が勾配をとらないといけないからです。流し台やトイレから出た水は高い所から低い所に向かって自然に流れるように配管されています。(自然流下方式)

もしも勾配が反対になっていると、つまりの理由になったり排水が流れづらくなります。家の外にパイプが上がっているのをみたことがありませんか?

このパイプは掃除口といって排水が詰まったときに、点検や掃除ができるように設置が義務付けられています。水道局の職員が工事が終わった後に検査するためにも使われます。

管径が大きい

パイプ

一般家屋の外の配管は100ミリという大きさのパイプを使います。トイレの配管では、75ミリ以上のパイプを使わないといけません。

この100ミリや75ミリという大きさはパイプの中の直径のことで、パイプの外側は一回り大きくなっています。この大きさのパイプを、床下や天井裏の狭いところに通すので難易度が高いです。

排水方式の種類が多い

一般的に排水の種類は下水道方式・浄化槽方式・直接排水方式の3種類があります。

下水道方式は公共の団体が運営する下水処理施設で、多くの世帯の下水を処理する方法です。大きな施設でまとめて汚水を処理してキレイにしてから海や川に流すようにしています。

下水道方式は、排水配管の方法等の決まりがしっかりしていて。基準通りの工事ができていないと、検査に通らずやり直しになります。

手洗い場

浄化槽方式の場合は、一つの建物ごとに浄化槽という汚水をキレイにするタンクを埋め込み。浄化された水を、側溝等に流して汚水を処理する方法です。

下水道方式と違い、建物ごとに汚水をキレイにするので。浄化槽を管理する業者が定期的に点検管理しています。

排水配管を施工するときは、側溝等の最後に排出する高さから勾配を上げられるように考えて配管工事を行い。勾配差が取れない場合は、浄化した水をポンプで排出します。

浄化槽

直接排水方式は、トイレ以外の排水を直接側溝等に流す方法なのですが。水質汚濁防止法という法律が制定されてからは、禁止されている排水工事です。

20年以上前の建物では、この方法で排水を流していることもあります。川や海が汚れてしまうので早めに下水道方式か浄化槽方式に変更した方が良いです。

直接排水方式のトイレの排水方法は、単独浄化槽というトイレの汚水だけをキレイにするタンクを使うか。一時的に汚水を溜めるタンクを埋めて、数ヶ月に一回バキュームカーで汲み取ってもらう方法があります。

バキュームカー

このように排水配管工事は複雑で難しいのです。

給水配管工事の難しい所

水道

排水工事の難易度が高いことの説明が終わったので。次は、給水配管工事の難しさを解説したいと思います。

水圧が常にかかる

給水給湯配管で難しいのは、常に水圧がかかっている所です。家に誰もいないときに水漏れが発生すると家中が水浸しになることもあります。

水圧の力は強くて、接着剤でつないだ配管が生乾きの状態で水圧をかけると。つないだ部分が抜けて水漏れを起こしてしまいます。

給水給湯配管を接着剤でつないだ場合は、15分以上待って接着剤が固まってから水圧をかけるようにします。

管の種類によって使ってはいけない所がある

給水配管では主に、硬質塩化ビニールパイプ(以降名称塩ビ管)・架橋ポリエチレン菅(以降名称カポリ管)・亜鉛メッキライニング鋼管(以降名称鋼管)を使用します。

塩ビ管とカポリ管は紫外線に弱いので、直射日光が当たる場所では使用できません。鋼管も土の中に直接埋めることができず、テープ等を巻いて保護してから埋設しないと錆びて何年後かに水漏れを起こすことがあります。

作業が簡単に

カポリ管というパイプが20年くらい前から、給水給湯配管で使われるようになりました。このパイプの継ぎ手はパイプを継ぎ手に押し込むだけという、簡単な施工方法のパイプになります。

このパイプのおかげで給水給湯工事が簡単になりました。このパイプを使う前は、家の中の配管は鋼管を使っていたのですが。ミリ単位で長さを合わせて、ネジ部分に一つ一つシールテープを巻き付けていました。

今では、ある程度の長さでパイプを切って継ぎ手に押し込むだけで終了です。

給湯工事について

お風呂場

給湯工事では、主にカポリ管を使用します。継ぎ手に押し込むだけの簡単施工のパイプです。

カポリ管の前は、銅管を使っていました。銅管のつなぎ方は溶接方式でバーナーで熱したパイプにハンダを流し込んでつなげるという方法でした。

ハンダを流し込むタイミングがあり、温度が高すぎても低すぎてもダメで。銅管をつなぐためには技術が必要になります。

今では、カポリ管で簡単に施工しています。

耐熱仕様のパイプを使う

給湯配管工事で使うパイプはカポり管・銅管・耐熱塩化ビニール管(通称HTなので以降名称HT)・内部耐熱塩ビライニング鋼管(通称HTLPなので以降名称HTLP)。

高温のお湯が通る給湯配管で耐熱でない塩ビパイプを使うと、膨張や変形を起こしてしまい漏水を引き起こしてしまいます。そのため給湯配管では耐熱仕様のパイプを選んで施工することが重要です。

前述しましたが、20年ほど前は銅管を使って施工することが多かったです。HTと呼ばれる耐熱塩ビパイプは古くなると耐久性に問題があり、HTLP(耐熱鋼管)は材料費が高くなるのであまり使用しませんでした。

銅管はハンダ付けに技術が必要でしたが、耐久性と材料費のバランスが良かったので給湯配管で主に使っていたのですが。カポリ管が普及してからは、銅管もほとんど使うことがなくなりました。

給湯は屋内のみの施工

給湯器

一般家屋での給湯配管は、給湯器から風呂・流し・洗面の間だけの配管施工になるので。屋内のみで施工距離も短いものになります。

排水配管・給水配管工事と比べると比較的に簡単な工事といえます。

まとめ

一般的な木造2階建ての家屋での水道工事で難易度が高いのは、排水配管工事だといえます。勾配・管径の大きさ・排水処理方式の種類などで難しくなっています。

2番目に難易度が高いのは給水工事で水圧が常にかかっており、直射日光に当ててはいけないパイプがあるので気をつけて施工しないといけません。

給湯工事は施工距離も短く、水道工事の中では比較的に難易度は低めだといえます。

今回の記事は以上になります、最後まで読んでくださりありがとうございました。

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この記事を書いた人

鹿児島で24年間水道屋をしているゴウセツと申します。

普段何気なく使っている水道で困ったことを解決できるブログを運営しています。
どうぞよろしくお願いします。

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